で、法律の話だけれど。
法の運用というものはたしかに「条文どおり」に運用されるのだけれど、憲法から民法まで法律には必ず「立法趣旨」というものがあるわけで。
立法趣旨、すなわち「法律がどのような目的でつくられたか」「法律はどのような効果を期待されているか」は法の"発展"にとってひじょうに重要な要素になる。
法律の条文が現実にそぐわなくなったと判断されたときにどうするか。そのときに機能するのがこの立法趣旨になる。
立法趣旨がそもそも現実に反する(ようになった)場合、不要になったとされて法律の廃止(あるいは停止・失効)措置がとられる。「悪法も法」とは言うけれど、「悪法は撤廃できる」という側面も忘れてはいけない。
また、立法趣旨に条文が対応できない(ような現実に変化した)場合、法改正となる。この場合、あくまでも立法趣旨は変えずに条文の再構成、追記が行われる。
日々国会で行われている「立法」とはこういう作業を集団疑義で行っているわけだ。
もちろんじっさいには企業・財界らの横槍で穴だらけにされたりといった駆け引きもあるけれど。
Feb 5, 2026 05:16そして晴れて新法が施行されるわけだけれど、この時に刑法はどのように適用されるか。
刑法は「原則的に」は過去の犯罪には適用されない。つまり刑法が設立する以前に行われた条文違反に対しては、基本的に罪状なしとなる。
のだけれど、これはあくまで「原則的」として。あまりにも社会的影響が大きい問題の場合は過去に遡って処罰されたりする事もある。
いわゆる「ほりえもん事件」のときに堀江貴文有罪は違法判断ではないか、やらせではないか、という話があったけれど、あれは過去に遡ってでも処罰対象とすべき、と判断が出たという話。
法律の恣意的運用につながりかねないために多用はされないものだけれど。
ちなみに、法律を新設・改定するときに何も指針がないと「立法趣旨」自体がブレることになるわけで。そのために指針となる(べきな)のが国際法・国際条約というもので。
基本的人権のためには国際人権法、著作権のためにはベルヌ条約がそれにあたる。
条約などは基本的に加盟国へ努力義務が課せられ非加盟国には不干渉となるけれど、とはいえ非加盟国への影響も大きい。
こういった国際法・条約と憲法・国内法との関係もよく見通すと様々な法律の立ち位置がわかりやすくなる。
ということで、法治国家にとって「法は絶対」という鉄則はある面では正しいのだけれど、法律というものは鋼の板ではなくてもっと柔軟で生き物のような性質があるんだよ、というお話でした。