- 道尾 秀介 『向日葵の咲かない夏』 生まれ変わりの物語としてはどのような死生観で描かれるのかはその物語の整合性を担保するための重要な要素であると思っている。 本作は生まれ変わりの物語で畜生道に堕ちるのだが、S君とミカが畜生道に堕ちる理由がない。キャラクター設定とその語り口によって違和感を持たせるところは成功しているが叙述トリックありきであるため興が削がれる。 私には刺さらなかった。
- 「T字路」が小説内でも一般化していたんだなあという発見はあった
- 読み手に不快感を与える記述には何かしらの必然性を伴う必要があると考えている。この作品にその必然はなく、単なるギミックとして利用しているだけに感じてしまった。 ミステリとして謎解きの楽しみはなく、最後はほぼ夢オチと言うのが私には合わず、叙述トリックはつまらないなと。Jan 4, 2026 12:00